日めくりパスタ
日めくりパスタ

パスタのゆで方

パスタとソースはそれぞれ別に調理がスタートし、ゴール間際に初めて出会います。
パスタ料理は、わずかな時間で互いの個性を最大限に引き出し、
いかにしてひとつの風味にまとめ上げるかが最大のポイント。
まずは、すべての前提となる「パスタのゆで方」を詳しく見ていきます。

  • 1

    深鍋にたっぷりの湯をはって沸騰させる。パスタが鍋底につかずに水中で泳いでいられるだけの湯量が必要。ここにひとつかみの粗塩を加えて溶かす。

  • 2

    パスタを入れ、素早く湯に沈ませる。

  • 3

    ここで使っているのは、ブロンズのダイスで加工されたマルテッリ社のスパゲッティ。鍋の中でパスタが一カ所にかたまらないよう、最初だけぐるぐるとかき混ぜる。そのあとはいじらない。

  • 4

    火加減はパスタが鍋底に沈まず、水中でゆらゆらと動いている状態に。湯の中でパスタが激しく踊っていると、とくにブロンズダイス加工のパスタの場合は表面から粉が溶け出してしまう。

  • 5

    麺を触って状態を確かめ、ザルにとって湯きりする。このゆで上げと同時にソースが仕上がっているよう、調理の進行をコントロールすることがもっとも大切。

Point

火加減はパスタがゆらゆらと泳ぐ状態

パスタをゆでる際は、さわさわと沸いた湯の中で麺がゆらゆら泳いでいる状態がもっとも自然です。火が弱いと沈んで鍋底にくっついてしまい、強いとパスタが踊って表面がこすれ、粉が溶出して仕上がりが粉臭くなってしまいます。ですから、鍋はパスタが沈まずにいられる湯量とそれに見合う高さの鍋を使うこと、そしてゆで汁はなるべく澄んだ状態であることが大切です。

塩の量は合わせるソースに応じて

湯に加える塩の量について、よく「海水の塩分」だとか「何パーセント」といった基準が言われますが、私に言えるのは「おいしい塩味を感じる程度」という最低限の基準まで。実際には、合わせるソースに応じた加減が必要です。

それほど塩は重要で、画一的にはいかないのです。最初から考えてみましょう。なぜゆで汁に塩を入れるのか?

湯の沸点を上げるという意味もありますが、メインの理由はパスタ自体に味(=塩分)をつけることです。パスタ自体に味をつけることができるのはゆで汁だけで、ソースではない。ソースはパスタに触れているだけです。

皿としては、ソースとパスタそれぞれに味がついていることになります。もしパスタに味をつけず、ソースにだけ100の味をつけて組み合わせてみると、よそよそしく感じられるはず。でも、たとえばパスタに30、ソースに70の味をつけると、たがいにスムーズに近づいて自然な一体感が生まれる。パスタの塩味はそれ自体をおいしくするだけでなく、パスタをソースに寄り添わせる媒介でもあるのです。

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